85周年会の「まち歩き」記録
第 36 回 (番外編を含めた通算 第44回)
第36回 『落合駅から小滝橋・下落合・目白を経て池袋まで』

    小滝橋から神田川沿いのお花見が当初の目的。 今年は開花が早すぎて 残りの桜を尋ねる結果に。 しかも春の嵐到来で中止も検討。 ただし、ピンポイント天気予報では落合・目白周辺は風も弱く、雨も少ないとのことで決行。 3時頃までは雨も降らず、風は殆ど無く、ようやく打上後に雨が強くなる気配があった。 決行で大正解。
         また、松木さん(017)の短歌を挿入しています。

[まち歩き]
日 時:
2013年4月6日(土) 集合場所:落合駅 集合時間:2時集合
ルート: 落合駅→小滝橋→せせらぎの里公園→薬王院→野鳥の森公園→中村彝アトリエ記念館→お留山公園→目白近衛町界隈→宮崎邸(柳原白蓮と宮崎龍介の結婚後の住居,今はその家族が住む)→自由学園明日館→立教大学キャンパス→江戸川乱歩記念館→池袋  →懇親会会場:隆昌園
参加者: 21名 (懇親会:19名)
案内人 : 松木・柴田
スタート
 集合は落合駅。 雨は降りそうだがこの時点ではまだ。 いざ出発。

<解説>
落合とは妙正寺川と神田川が合流する地の意
小滝橋
「夏秋ノ間上水ヘ堰ヲ置テ田ノ用ニ引ク其余水流レテ瀧トナル故ニ名トス」と東京府の資料にあり。
満開時の桜は荘厳。 人出が少ない超穴場
 今回は時期を外し、残念だった。
     ・ あまりにも今年の開花早くしてさくら見る気のそがれし不思議

せせらぎの里
落合水再生センタ-の水処理施設の上の人工地盤に作られた公園で 8,000平米の広さ。

薬王院
鎌倉時代開山の真言宗豊山派・奈良長谷寺の末寺。 長谷寺から移植した牡丹で牡丹寺として有名(40種 1,000株)。
     ・ 釈迦像の小さきを飾る薬王院花祭り近き午後を雨降る
     ・ 牡丹の大き蕾の重たげに雨に濡れつつ息づく気配

 
野鳥の森公園
新宿区立の落葉樹中心の公園。

  ・ 地を這ひてクサイチゴ白く咲きゐるに
                つと指延べて棘にさされし

  ・ 公園のカエデ若葉のさみどりを見下ろしてゆく
                崖線の道


中村彝アトリエ記念館
新宿中村屋がパトロンとして世話をした洋画家、中村彝(1887-1924)のアトリエ跡が記念館としてこの3月17日オ-プン。

御留山公園
落合崖線に残された斜面緑地で周辺は江戸時代の将軍家の狩場。一帯を立入禁止として御留山と呼んだ。
 
近衛町界隈
目白駅西側の元は近衛家の邸だった一帯は今は目白屈指の高級住宅地。 「近衛のけやき」と言われる邸の玄関先にあった欅(馬車止め)が住民運動で残され現存
宮崎邸 (柳原白蓮と宮崎龍介の結婚後の住居,今はその家族が住む)
宮崎龍介氏のご子息は宮崎黄石さんで017F。 宮崎龍介の父親が宮崎韜天で、孫文の辛亥革命実行を援けたということで中国政府はずっと毎年の建国記念日には宮崎家を招待して来たとか。 黄石さんと親しい017D吉川さんの紹介で宮崎邸に立ち寄らせて貰い、白蓮の長女であり黄石さんの祖母、蕗苳(ふきこ)さんに町歩き一行がご挨拶した。 まち歩きにはこんな考えられないようなこともあるのだと実感したひととき
 
自由学園 明日館
自由学園の校舎として 1921年、フランク・ロイド・ライトによって設計された。 1997より修理して 2001年再オ-プン。 今は同窓会活動や結婚式などに使用
立教大学
1874年米国聖公会のウィリアムズ主教が築地居留地に聖書と英語を教える私塾として開校。 1918年池袋に移転。 この年に現在の本館、食堂など落成。 食堂入口には「食欲は理性に従うべし」というキケロの言葉がラテン語で掲げられている。 構内には歌になった「すずかけの径」も残る。

・ 教室の窓は往時のままなるを見てキャンパスを通り抜け来し

江戸川乱歩記念館

江戸川乱歩(平井太郎)は昭和9年年池袋に移転、1965年70歳で亡くなるまでを過ごす。 その邸宅と書庫(いわゆる「幻影城」)を2002 年 立教大学に譲渡。 大学は 2004年、130周年記念事業として公開。 大衆文化研究センタ-が管理。 水曜日と金曜日一般公開。 乱歩の一人息子の平井隆太郎は心理学者で、立教の教授・社会学部長を経て立教大学名誉教授。
かくして、本日のまち歩きも無事に終了。 足は懇親会へと向かう。

名残の桜や咲く時を今かと待つ風情の薬王院の牡丹なども、印象に残ったなかなかの一日でした。
 
 
 
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