85周年会の「まち歩き」記録
第33回 (番外を含めた通算 第41回)
『 迎賓館・清水谷・赤坂・六本木 』

今回は、迎賓館赤坂離宮の前庭公開を始点、冨樫勝彦氏のコンサートを終点として 四ツ谷から六本木までを歩きました。 
迎賓館見学は、迎賓館のボランティア説明員をしている荻原氏の説明で、面白く見学できました。 晴天に恵まれて爽快なまち歩きでしたが、秋の日は暮れるのが早く、予定していた「青山霊園」は日没サスペンデッドとなりました。
冨樫勝彦 ”7th Anniversary Concert” は六本木サテンドールで開かれ、冨樫氏の甘い歌声と素晴らしい演奏とワインに酔いしれました。
[まち歩き]
日 時 :
2012年11月3日(土) 集合場所:JR四ツ谷駅赤坂口 集合時間:14:30
ルート :
四ツ谷駅赤坂口→迎賓館→紀之国坂→喰違見附→紀尾井坂→清水谷公園→諏訪坂→赤坂見附跡→K-TOWER→豊川稲荷→虎屋本店・江戸和菓子展→高橋是清翁記念公園→外苑東通り・ペガサスビル→乃木坂→東京ミッドタウン・檜町公園・歩一の跡碑→ 六本木サテンドール

参加者 : 17名(迎賓館のみ2名) コンサート:17名
[世 話 人] 案内人:荻原(018)

<スタート>
四ツ谷駅赤坂口
14:30集合。やはりS氏が最後。2名が迎賓館見学のみに参加とのことで加わる。
迎賓館外北側の若葉東公園で「迎賓館眺望点」に立ち、迎賓館を眺望。ここから案内人の説明が始まる。
東京都の景観条例で建築規制が図られているのは、ここ迎賓館のほか、国会議事堂・絵画館・東京駅丸の内駅舎の4ヶ所である。左右の天球儀間56mの間には後方のビルが見えない様にとの景観規制。
迎賓館
11/1~11/3は迎賓館前庭の一般公開日。今日は祝日とあって見学者が多く、行列を作っての入場でした。
迎賓館は、明治以降の建築として初めて国宝に指定(平成21年)された。片山東熊の設計により、明治42年に東宮御所(大正天皇)として完成。戦後、国賓接遇施設として村野藤吾の設計により大改修され、昭和49年に迎賓館として完成された。
国宝の指定を受けたのは、迎賓館本館と正門、東西の衛舎、噴水、主庭階段であるが、今日は前庭のみの公開のため、主庭側にある噴水と主庭階段は見られない。

見学者で賑わう正門。所持品検査も 厳重に行なわれた。
創建当時の正門。今と殆ど変らない。頂部には、皇室の紋章「十六八重表菊」。
前庭は高麗芝に144本の九十九里産の黒松。衛舎も国宝。案内人の説明も熱が入る。
19世紀のネオ・バロック様式。甲冑の屋根飾りは、東西で阿吽の形。
天球儀はアメリカ風。四羽の霊鳥。ペディメント(破風)には菊花紋。支える4本柱はコンポジット式頭飾り。中央の垂壁に旭日章、左右は瑞宝章。
西の袖壁には「殖産興業」のレリーフ。ちなみに東のは「芸術」がモチーフ。正門をバックに記念写真。
迎賓館東側の紀之国坂を南に下る。紀之国坂交差点に、江戸の紀州徳川家中屋敷時代から残る「迎賓館東門」。 喰違見附から弁慶掘越しに赤坂見附方向を見る。左手にホテルニューオータニ。正面はAKASAKA K-TOWER。
清水谷公園
紀尾井坂を下るとそこは「清水谷公園」。かつて学生運動のデモ隊出発地点も、今は人気もなく静かな佇まいである。 紀尾井坂は明治11年に大久保利通が暗殺された所。ここ清水谷公園には、三条実美揮毫の哀悼碑が建っている。
清水谷公園には、江戸時代の水道の 石枡・木樋が残っている。清水谷公園脇の長い階段を登ると、旧赤坂プリンスホテルの諏訪坂にでる。
諏訪坂
左:
旧赤坂プリンスホテルは大成建設の手で「テコレップ工法」と呼ぶ工法で解体工事が進められている。
右: 諏訪坂の途中にあるしもた屋。現在、人が住んでいるのか居ないのかで、結構話が盛り上がる。
旧赤坂プリンスホテル旧館…旧李王家邸は、曳家されて保存される。
赤坂見附跡~鹿島本社ビル
諏訪坂から青山通りに出てすぐ右手、赤坂見附跡。俗に「江戸城三十六見附」と呼ばれているがその実数ははっきりしない。今も“見附”の名を残すのは「牛込」「市谷」「四谷」「赤坂」の4つだけである。
赤坂見附の交差点を渡り青山通りの坂を登って行くと、右手に白い格子状の外観をしたビルが聳えている。かつての鹿島建設本社ビル跡地に建ったAKASAKA K-TOWERである。旧鹿島建設本社ビル(左図の2棟)は、達磨落しの様に高層ビルを解体する「鹿島カットアンドダウン工法」で解体された。右図左手前は、鹿島建設新本社ビル。
豊川稲荷~虎屋
青山通りを更に登るとそこは、豊川稲荷。以前のまち歩きで参詣したのだが、「お賽銭をあげるのではなく、逆に頂く“融通稲荷”でお金を頂きたい者がいて、境内に入る。境内の茶店前の車に、招き猫。中々のハンサムキャットである。
弾正坂前の交差点を渡ると、虎屋本店。2階の虎屋ギャラリーで開催中の「蘇る 江戸~明治の和菓子の世界展」を見る。虎屋を出て、左手に赤坂警察署・港区赤坂支所を過ぎると、左手に急に下って急に上る「薬研坂」がある。
高橋是清翁記念公園
青山通りを進み草月会館を過ぎると、「高橋是清翁記念公園」。この時既に薄暮となってしまった。
第20代日本国総理大臣高橋是清は、ここで二・二六事件で近衛第三連隊(現・赤坂サカス)の青年将校らに暗殺された。時に第31代岡田内閣の大蔵大臣。享年満81歳。「達磨さん」と呼ばれた風貌が偲ばれる石像。
左: 高橋是清公園の隣は、カナダ大使館。日本の清水建設とカナダのモリヤマ・テシマ・プランナーズ。ここも、高橋是清邸の敷地であった。
中: 外灯も点いてもう夕方。赤坂郵便局を左折し外苑東通りに入る。この時点で、青山墓地は中止と決めた。面白い形をした建物、ペガサスビルを見る。設計は、山下和正。
右: 乃木神社の前を通って乃木坂へ。東京ミッドタウンに着いた時は、もう真っ暗。ロマンチックな外周散策路を廻って「檜町公園」に至る。ここに、二・二六事件にも出兵した 歩兵第一連隊の跡地を記念する石碑が建つ。「歩一の跡」。


冨樫勝彦7th Anniversary Concert
17:20 今日のまち歩きのゴール、六本木サテンドールに到着。会場は素敵なムードに溢れて……。
甘い歌声 素敵な笑顔
素敵なデュエット、切ないコルネット コンサートが終わって記念撮影
 
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