● スーパーサイエンス ハイスクール (SSH)
生徒研究成果発表会 2018
SSH(スーパーサイエンス・ハイスクール)とは文部科学省が担当し、外郭団体 独立行政法人「科学技術振興機構」が指定するもの。
小石川中等教育学校は,2006年度以降 2015年まで2回連続して指定されていたが、2017年度に再び3期目の指定を受けた。期間は5年間。学校が掲げる柱のひとつ「理数教育」の中核となっている。
2018年11月23日(金・祝)に 全校生徒の参加のもと,本校体育館で開かれた校内発表会を取材した。 説明文は、研究概要資料を参考にした。
左側の列はPTA席で,例年のように熱心な父兄が多数参加した。

■ 発表プログラム
1. RoboCup Junior 世界大会参加報告
  発表者:4年生 4名(物理研究会)
チーム SKY crew は、2年前から 毎年 RoboCup Junior に出場しており、昨年度は、線を辿って被災者を救助する Rescue Line 競技で世界3位となった。今年度は 2台のロボットでサッカーをする Soccer Lightweight で、世界第5位を獲得した。
2. 平面的に成長するスズ樹の研究
  発表者:4年生 3名(小石川フィロソフィーIV 化学)
塩化スズの溶液にイオン化傾向がより大きな亜鉛片を入れると、金属の電位差によってスズ樹が発生する。この結晶が、直線的になったり曲がったりするのはなぜかに興味を持ち、研究を行った。条件を変えて結晶の面積や電位差がどのように変化するかを調べ、巨大スズ樹を作成した。
3. カメの採餌行動についての考察
  発表者:4年生(小石川フィロソフィーIV 生物)
様々な給餌の条件下でクサガメの反応を観察し、餌を食べる直前の特定の行動パターンを分析した。また 視覚と嗅覚のそれぞれが、採餌行動に関わっていることが示唆された。
4.- 1 小石川と糸魚川・戸隠を結ぶ大地と生命について
  発表者:4年生 1名、2年生 4名
8月22日〜24日の2泊3日で行われ、1年から5年生20名が参加した地学の野外巡検の報告。まず糸魚川のフォッサマグナミュージアムの見学に始まり、糸魚川-静岡構造線の観察、古生代ペルム紀石灰岩の中の化石や方解石・中生代ジュラ紀泥岩の中の化石・翡翠・瑪瑙の採取、戸隠地質化石館の見学などを行った。
4.- 2 皆既月食とペルセウス流星群について
  発表者:4年生 2名( 天文研究会 )
1月31日の皆既月食と、8月12日のペルセウス流星群の観測の報告。
5. 多段螺旋折り 〜 折り紙で正多角形を折る
  発表者:5年生( 小石川フィロソフィー IV 純粋数学)
四角形の折り紙を正多角形に折るために、多段螺旋折りを独自に発意した。いくつかの正多角形を制作する検証を行い、帰納的に一般化を行ってから、演繹的にその式が正しいことを証明した。

撮影:034 大場賢一
6. 創作展での WEB抽選システムの構築
  発表者: 3年生( 物理研究会 )
2018年度の創作展で、webを用いた抽選システムを導入することになり、物理研究会のメンバーが中心となって作業した。抽選システムの仕組みとシステムトラブルの原因などについての報告が行われた。
7. SSH 英国ウェールズ 海外研修 の報告
  発表者: 4年生 2名、5年生 2名
8月4日から14日までの10日間,5年・4年の各5名、計10名がウェールズのカーディフ大学で研修した。教授による講義を受け、自分たちの研究内容を発表し、日本企業を訪問するなど、充実した研修となった。

撮影:034 大場賢一

発表の終了後,5名のSSH運営指導委員の先生方から,講評をいただいた。
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