● スーパーサイエンス ハイスクール (SSH)
生徒研究成果発表会 2017
SSH(スーパーサイエンス・ハイスクール)とは文部科学省が担当し、外郭団体 独立行政法人「科学技術振興機構」が指定するもの。
小石川中等教育学校は,2006年度以降 2015年まで2回連続して指定されていたが、2017年度に再び3期目の指定を受けた。期間は5年間。学校が掲げる柱のひとつ「理数教育」の中核となっている。

2017年11月25日(土)に 全校生徒の参加のもと,本校体育館で開かれた校内発表会に出席した。
手前の列はPTA席で,例年のように熱心な父兄が多数参加した。

■ 校長の挨拶
新しく2017年4月1日に着任した,梅原章司校長。

■ 発表プログラム
1. ヒューマノイド ロボットと歩行学習
 発表者:4年生 2名(物理研究会)
ヒューマノイドロボットとは,ただ歩行するだけでなく,人間の動きを再現するために,多くの関節を持つロボット。1年生の時から「YamaX」という名のロボット製作を継続しており,その成果はホームページに公開されている。
  http://www.y-modify.org/ja/yamax/
2. スライムを用いた偏向フィルムの製作
 発表者:5年生 (化学研究会)
スライムとは適度な粘性のある物質で,過去に玩具として大ヒットした。スライムを自作して引き延ばし,遮光性の良い偏向フィルムを作ることができた。
3. カラスウリの種子の研究考察
 発表者:4年生 (生物研究会)
カラスウリの種子はカマキリの頭のようなユニークな形をしている。両脇につく「側室(仮称)」の働きなどを考察した。
4.- @ 赤羽自然観察公園の湧水について
4.- A 「柳の井戸」の湧水について
 発表者:4年生(小石川フィロソフィー IV 地学研究 )
流量を計測し,降水量との関係を考察した中間発表。
注)小石川フィロソフィー とは:
SSHにおいて「科学的思考力、自己学習力、コミュニケーション力を高め、国際社会に活躍するリーダーを育てる教育の研究開発」を主題とし、全員が履修する教科である「課題研究」の中に科目として設定されている。 自らテーマを設定し、自ら研究し、成果を発表するが、英語での論文作成、英語での研究発表にも取り組んでいる。 (中等教育学校ホームページより)


5. 「守ろう 伝統工芸」
  発表者:2年生 4名( 小石川フィロソフィー II )
2017年度 東京都のグラフコンクールに出品したもの。
校内でアンケートを取るなどして,伝統工芸が抱える課題を分析,解決方法を提示した。
6. プログラミング言語 scopion
  発表者:4年生( パソコン研究会 )
コンパイラの一種で,シンプルな文法だが,オブジェクト指向や遅延評価など高度な機能を備えた,今までにないプログラミング言語を開発した。
7. SSHオーストラリア海外研修 の報告
  発表者: 4年生 10名
8月7日から二週間,10名がアデレードのGlenunga国際高校で,国際バカロレアの理数系授業を中心に参加した。前半の発表は英語と日本語の同時通訳。後半の詳細説明は日本語で行われた。
8. SSH香港海外研修 の報告
  発表者: 5年生 5名
5名が夏休みの5日間香港に滞在し,香港理工大学で3日間のロボットを作るプログラムに参加した。香港の一般科目は英語・フランス語・スペイン語で行われ,国際語の習得はしやすいが,母国語を深く学べないのではないかと感じた。日本はその逆の状況となっている。

発表の終了後,3名のSSH運営指導委員の先生方から,講評をいただいた。
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なお,写真はすべて取材者が撮影したもの
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